附属中合格のために
附属中受験をお考えのお父様、お母様へ
塾のホームページですから、「早く塾に入ったほうがいいですよ。」と言いたいところですが、難関私立中や高校受験と違い、適性検査という性質上、早くから塾に通わせることには正直疑問を感じます。
実際、附属を受験した息子たちをさくらに通わせ始めたのは、ともに小6の春でした。
当塾の指導理念は、『わが子を通わせたいと思えるか』です。
わが子への指導はお預かりする他のお子様に対するものと全く同じ。
直接の指導はすべて担当の職員に任せました。
どうやったら合格できるのか、何をさせるべきか。
合格との因果関係を確定させることはきっと不可能ですし、様々なご意見があるかと思います。
塾に行かないで合格する子はおりますし、毎日ゲーム三昧でも受かる子は受かります。
一方で、受かる力を十分持っていながら、一回勝負で力を出し切れず、悔しい思いをする子も出てしまいます。
何をすれば彼らの可能性が上がり、何をさせれば可能性を下げないで済むのか。
私たちが確信していることをお預かりする子どもたちに実践するしかないと思っています。
もうすぐ受験学年を迎えるお子様にとって必要なことの1つが、受験の意志の有無、固さを確認し、合否の可能性を踏まえて、受験させるべきかどうかを見極めることです。
附属中は例年2.5~3倍の競争率です。
合格者よりも不合格の数の方が多いので、塾に行けば何とかなると思いこまないことです。
結果を左右するのは、算数と国語力です。
理科・社会は小学生の常識的な知識があれば、時間を割く必要はありません。
小学校高学年の算数は、非常に重要な単元が集中しています。
これが原因で、中学数学が分からなくなる子もよく見られます。
算数が苦手な場合は、学校でつまずかない程度には克服しておく必要があります。
基本的な国語力は、ご家庭で養われます。
短期間で何とかなるものではありません。
日頃から本をよく読む子は強いです。
ただし、作文は練習次第で、短期間で大きく向上します。
たくさん書かせること、丁寧に添削をしてあげることです。
過去問を使った学習は必須です。
時間配分が鍵です。
時間をはかって解かせなければ意味がありません。
間違った問題は時間制限なしで再度解かせます。
最終的に自力で解けるように理解させます。
保護者様が、お子さんと接する時間を多く確保できる場合は、塾に行かずとも似たような指導が可能だと思います。
一般的なことばかりかもしれませんが、ご参考にしていただければ幸いです。
わが子もさくらで附中を受験しました。Part.1
附属中受験は、例年約3倍の高倍率です。
学校によっては合格者なしという年もあるそうです。
合格していくのは受験者上位の3割程度ですから、厳しい勝負になるのは間違いありません。
合格者の上位1割は抜きん出た力を持っており、合格は堅いだろうと考えられる層です。
残りの2割が今後の頑張りや、本番の出来で決まる子どもたちです。
その枠に入るために、でき得ることは全てやって受験に臨むのが望ましいと思います。
一方で、人より多く勉強すれば合格できるかといえば、そうでもありません。
実際に、塾にはいかず、受験勉強なしで合格していく生徒もいるそうです。
適性検査という問題の性質上、他の難関私立中と違い、知識を増やすことではなく、すべての土台となる力を主に要求されます。
受験者の大半は、小学校の学習内容を軽くクリアしてきた、「うちの子はできる」と思われてきた子どもたちばかりです。
受かりたい気持ちがあれば、何とかなるというものではありません。
しかしながら、私たちも、どの生徒がどれくらいの力をもっているのかを安易に判断することはできません。
合格していった生徒たちの中には、手ごたえを感じ始めたのが残り3か月くらいの時期だったという生徒も少なくありません。
入塾当初は、合格するのは、かなり厳しいのではないかと感じる生徒もおります。
当塾では、保護者面談の際に、模試や過去問の点数、指導時の手ごたえ等を基準に、合格できそうかをそのままお伝えしております。
その上で、受験する、しないをご検討頂くようにしております。
受験に対する各ご家庭の思い、方針等は同じではございません。
「是が非でも合格」、「とりあえず受けて、ダメなら」、「習い事をやめてでも」、「習い事は続けながら、できる範囲内で」。
受験の形は色々です。ぜひ、ご家庭でしっかり話しあって結論を出して頂ければと考えております。
合否に関わらず、将来的にプラスとなる受験にしなければなりません。
手前味噌で恐縮ですが、私の長男についてお話しさせて頂きます。
すべての受験生に当てはまるわけではありませんが、少しでも参考になれば幸いです。
おかげさまで、私の息子は、6年生の春から受験まで約10カ月間、当塾で現職員の授業だけを受け、合格することができました。
私は家庭でも一切指導しておりません。
小学校のあゆみ(通知表)は体育、図工を除けば、すべて◎でした。
クラスの中には同じような子どもたちが数名、同学年で10名程度はいたと思われます。
結果的に同じ小学校から長男も含めて合格者5名。
比較的合格者の多い年だったと思います。
限られた情報ですが、小学校の成績だけなら、どの子が受かってもおかしくない程度の差だったようです。
本番であがらない性格だったこと等が幸いしたのかもしれません。
その当時、週1回1時間程度の習い事を3つ。
受験が近づくなかで2つはやめました。
1つは気分転換もかねて続けました。
読書が趣味の1つで、小学校就学時から、ほぼ毎週末、市内の図書館で10冊借りて、翌週末もまた10冊、さらに学校の図書館からも毎週借りてきて読むというのが習慣でした。
読書だけでなく、毎朝新聞を読むことも、今でも続いている彼の日課です。
テレビは決まったいくつかの番組だけを見るように決めていました。
外出時のキッズ携帯以外、ビデオゲーム、スマホ等は一切持たせていません。
早寝早起きの普通の小学生の生活をさせておりました。
当初から、私たち夫婦は受験には反対はしていませんでしたが、賛成でもありませんでした。
6年生になってから、何度も受験をあきらめるように説得しました。
子どもは、祖父母や両親の期待を敏感に感じ取ります。
大人の反対を押し切ってでも受験したいという強い気持ちがあるかどうか、自分の意思で決めさせることが大切だと思ったからです。
その後、不合格のときのことも十分覚悟をさせた上で、ぎりぎりで受験させることに決めました。
塾で受験した模試の結果は、良くもなく、悪くもなく、9月の模試は、平均70.8に対して、74点。
適性検査Ⅰ(Ⅱは作文)に至っては、平均35.7に対し、31点。
この時点では、受験させない選択肢ももちろんありました。とりあえず、引き続き彼の頑張りを見まもることにしました。
その当時、塾から自宅まで車で30分弱。
塾の送迎はない地域だったので、妻の都合がつくとき以外は週3回県営バスで往復させました。
塾で出される宿題を忘れることはなかったはずです。
妻から、彼が自宅で暇そうにしていると聞いた際に、塾で余っていた問題集を1冊渡した以外、塾の授業と課題だけしかやっていません。
わからない問題を放置することはなく、納得できるまでやるということはできていました。
やらされるのではなく、自分がもっと勉強したくて附属を受験するわけですから、当たり前ではあるのですが。
一切弱音や愚痴は言わず、彼なりにずっと頑張っていたことが、受験させることを決めた一番の要素でした。
その後のことを考えたときに、それくらいの頑張りができないのなら、附属に行く必要もないだろうし、ついていけないはずだと思っていました。
入学時は、きっと大した成績ではなかった長男が、おかげさまで、それなりに順調に行っているのは、そういう流れがあるからだと感じています。
(春から社会人になりました。)
わが子もさくらで附中を受験しました。Part.2
この春、おかげさまで次男も附属中に行くことになりました。
兄同様、6年の春から週3回、当塾で授業を受けました。
もちろん、授業と宿題以外何もさせていません。
週1回の習い事も楽しんで通っていたので続けさせました。
学校の内容で大きくつまずいている気配はありませんでしたが、算数にはやや弱いところが見られました。
周囲から兄と比較されることが多くなってしまうので、意識してそうしないよう心がけたつもりです。
いつまでも幼いところも、『大器晩成』型だと考えています。
基本的に長男のときと変わったことはありません。
平成最後ですが、昭和の小学生の生活をしています。
スマホ、ゲームはありません。TVもあまり見せません。
読書、新聞は兄を見ているからか、ずっと習慣になっています。
違うのは、体を動かすことが好きで、ボールで遊んでいることが多いことぐらいでしょうか。
受験のことは、幼さからか、当初「頑張れば、受かるよね。」という感じでした。
お預かりしている他のお子様同様に、日々の様子、テスト結果を見て、無理だと判断した場合は、それとなく伝えようと決めて、様子を見ました。
あとは勉強することを嫌がっていないか、惰性で通っていないか、そのあたりも願書を出す前に見極めるようにしました。
10月の模試は、平均73.2に対し、71点。
このまま行けば、受からないであろう結果。過去問も微妙な点数ばかりでした。
可能性が限りなく0なら、引かせようとは考えましたが、そこまで決定的な理由は見つかりませんでした。
結果的に、本番で120%の力が出せたのだと思います。
年末に他界した祖父が半分くらい力をかしてくれたような気がします。
(現在高校生です。)