成績を上げるために
「練習したくないって思うときもあるよ。それでも練習するんだ。そうすることで、どんな時でも、よいパフォーマンスを見せることができるようになるんだ。」
若い頃読んだ雑誌で、あるプロギタリストがこんなことを言っていました。
1.環境と習慣 勉強できる環境と生活習慣を整えましょう。習慣>やる気です。
子どもたちは、学校と家庭で多くの時間を過ごしています。そして、子どもたちの基準は家庭で作られます。塾で過ごす時間はわずかですし、限りがあります。塾での「No」は、ご家庭の「Yes」の前には無力です。塾に通う以前の、ご家庭での環境づくり、習慣づくりこそ、成績UPの基礎となります。
1.適度な睡眠と食事の習慣
夜は11時までに就寝する
土日も毎日同じリズムにする
早起き&朝食をかかさない
2.勉強に集中できる環境
誘惑のない勉強場所をつくる
見ながら、聞きながら勉強をしない
スマホを自由に使わせない
3.子どもに関心をもつ
つねに成績を気にしてあげる
干渉しすぎず、見守り、励ます
点数ではなく努力をほめる
4.子どもの手本になる
子どもの前で人の悪口を言わない
子どもの前でマイナス言葉を言わない
子どもに頑張る姿を見せる
2.時間と質 正しい勉強法で、無駄を減らし、「解ける」を増やしましょう。
「勉強させられている、強制的に」の受け身の状態では、効果は期待できませんので、注意が必要です。
1.学校の授業こそ真剣に
塾でやったから、どうせあとで習うからといってぼーっとしていてはもったいない。
学校の授業時間を無駄にしないちょっとした時間は新しい語句の暗記にも使えます。
授業でならったことは、その時間のうちにマスターしてしまうくらいの集中を。
ただ板書写して終わりではなく、中身を全部理解して、覚えてしまうとか。
居眠りしている暇はありません。
2.わからないことをそのままにしない
わからない問題は、自分で調べればわかる問題と、誰かに聞かなければわからない問題とに分類されます。
前者は努力で克服できますが、後者は質問しなければ解決しません。
「成績をあげたい」→「解けるようになりたい」→「質問」となります。
「めんどくさい」とか、「恥ずかしい」に負けさえしなければ、成績を上げたい人で、質問がない人はいないはずです。
質問が多い人は伸びる人です。
3.「あとでやろう」を「今やる」に
「あとでやろう」とすると、わかっていたはずのものがわからなくなっていることがよくあります。
復習は間を開けた方が効果的ですが、習いたての「分かった、と思う」は数日でリセットされる可能性大です。
まだわかっているうちに、しっかり練習をして、「分かる」を「解ける」に変えましょう。
4.できるだけ時間を確保し、日々頑張る
楽して成績を上げようを思わないこと。
無駄を省く努力、質の改善は必要ですが、特殊能力のある人以外、勉強時間は多いほうがいいに決まっています。
勉強時間が少ない生徒ほど、「頑張ってるのに」と言います。
日々のコツコツに勝る勉強はありません。
ウサギ型より圧倒的にカメ型が強いし、伸びます。
5.間違った勉強をしない
「努力をすれば、必ず伸びる」はウソ。「正しい努力をすれば」です。
成績UPの本質は「分からない」→「分かる」→「解ける」
「勉強」は覚え、理解する作業のインプットとそれを使うことで、理解度を確認しつつ、定着させるアウトプットしかありません。
成績を上げるためには、アウトプットこそが重要なのですが、子どもたちの多くは、インプットだけで勉強した気になってしまいます。
わかったつもりという状態です。
授業をうけるだけで、成績が上がらないというのがその典型です。
インプットでは「分かる」どまり。
アウトプットをくり返すことで、「解ける」力がついていきます。
【生徒がよくやる間違った勉強トップ10】
1.答えを見ながら勉強する
答えは答え合わせのとき以外見てはいけません。ただの書写、作業になってしまいます。答えはつねに隠して勉強しましょう。
2.語句を繰り返し何度も書く
語句を書くことは覚えているかどうかを確認するアウトプットです。小学生の文字の練習とは目的がちがいます。
3.教科書をまとめて終わり
ノートまとめは有効ですが、時間がかかります。そして、ノートまとめのあとで、アウトプット作業をしなければ、効果が弱くなります。
4.問題を解いてそのまま長時間放置する
問題は生ものです。答え合わせをしなければ、腐ってしまいます。まとめてではなく、こまめに、できるだけ早めに答え合わせをしましょう。
5.答え、訂正を書きこんで終わり
書き写すだけなら誰にでもできます。間違った問題こそ、そのあとを大切にしなければなりません。
6.調べながら問題をうめる
答えを探すのに時間がかかるわりに、効果は解答を見るのとあまり変わりません。先に解答で答え合わせをして、それでも分からないものを調べたほうが効果的です。
7.分からないのに解こうとする
覚えた、分かった状態にしてからの問題演習です。時間の無駄です。インプットとアウトプットは別々にしましょう。
8.ノート作りに時間をかけすぎる
きれいなノートを作ることは美術作品の制作と同じです。シンプルでも、きれいな字でなくても、あとで使えることが大切です。
9.わからないのに丸暗記する
英単語は丸暗記でかまいませんが、英作文はルールこそが重要です。英単語を覚えてルールを理解してさえいれば、どんな英作文でも作れます。
10.×を嫌がり、隠したり、消したりする
大切なのは×を○にすること。×は点数UPのもとです。間違えることは悪いことではありません。次につなげましょう。